2020年は「新型コロナウイルス感染症」による、世界的にも未曽有の危機がもたらされ、今年は、残念ながら、その影響が収まることなく迎えた新年になりました。
「新しい生活様式」をはじめ、日常が大きく変化し、「リモートワーク」など、働き方の変化も余儀なくされました。
今もなお多くの方が、この変化に対応しようと試行錯誤している段階かと思います。
昨年は、図らずもIT化や、グローバル化が、一気に加速した年でしたが、少子高齢化の日本において、女性の活躍はさらに必要とされていくでしょう。
しかし、まだまだ女性の働く環境は、決して充分に整っているとは言えないようです。
実際に、現代の女性の体質変化については、少子化の影響により、月経が100年前に比べて、およそ100回多いそうです※1。また、昔の女性に比べて、1月あたりの月経日数も2倍ほど長くなっているそうです。
月経随伴症状※2を我慢しながら、働かなければならない時間は、以前と比べて長くなっているわけです。
また、月経随伴症状による経済損失が4,911億円もあるという報告※3が経済産業省から出されています。このような環境下で、いきいきと働いて暮らしていくには、どうしたら良いのでしょうか。
今回は、女性が心身をセルフコントロールながら、心地よく日常を過ごすためのアドバイスです。
まずは、自分自身のバイオリズムを知り、そのリズムに合わせた生活をすることが大切です。具体的には「今日は全力で何でも取り組める日」、「今日は少し力を抜く日」といったように自らをマネジメントすることがおすすめです。
自分のバイオリズムを知るには、1ヶ月を一目で見ることが出来るスケジュール手帳を用意し、寝る前にその日の状態が良ければ「〇」、ちょっと辛かったなという時は「△」、全然ダメだという日は「×」をつけていきます。
3ヶ月ぐらい記録していくと、自分のバイオリズムが見えてきます。
リズムを知ることで、「×」な日でも、今日は「×」なりに良かったなと自分を褒めてあげましょう。褒めることでポジティブな気持ちを保ち、モチベーション向上につなげましょう。
また、夜の睡眠にもバイオリズムは影響してきます。
「スムーズな体温の低下」と「リラックス」が質の良い睡眠を得るためのポイントです。
しかし、月経前は体温が高く、イライラと不快な気分になったり、落ち込んだりと精神的にも不安定で、質の良い睡眠がとりにくいタイミングでもあります。
そんな時こそ、ゆったりと心地よい温度のお風呂に入ることをおすすめします。
入浴の際に、バスソルトや、スキンケアオイル等、ご自身の好みの香りで満たしてあげることで、さらにリラックス効果が得られ、心を休めることができます。
また、お風呂上りには体温がスムーズに下がり、入眠効果が得られます。
睡眠の質が上がることで、目覚め良く、スッキリした気分で、一日のスタートを切ることができます。
これからますます女性の活躍が望まれる時代になります。
自分のバイオリズムを知り、自分の心と体を大切にするためのセルフケアを行うことで、毎日をいきいきと過ごしましょう。
そして、自分なりの工夫をして、できるだけ多く「リラックス」できる時間を確保して過ごしてみましょう!
時代の変化も、自分らしく受け止めて、健やかな毎日を積み重ねていきたいですね。
2021年が、みなさまにとって良い1年になりますよう、お祈りいたします。
参考文献
※1:American Journal of Obstetrics & Gynecology:AUGUST,201-203,2016
※2:月経に随伴する、身体的・精神的症状のこと。主に月経に関わる不定愁訴、月経前緊張症候群(PMS)、生理痛、月経痛、更年期による月経痛などを含む。
※3:Tanaka E, Momoeda M, Osuga Y et al. J Med Econ 2013; 15(11):1255-1266
文=「眠りのお話」編集部
できるだけ、心身をセルフコントロールし、快適に過ごせる工夫をしましょう!