また、日々の忙しさから解放され"まったりモード"にスイッチが入り、運動するのが億劫になり、運動不足にも陥りがちです。寒さから外に出ることも躊躇してしまいますよね。
お正月明けに太ってしまった!と後悔しないように、ダイエットを考えた食事や、睡眠について、今からできることを実践していきましょう。
太ってしまう原因は、消費カロリーより、摂取カロリーの方が多く、消費できなかったエネルギーを脂肪として身体にため込んでしまうから。脂肪をため込まない、そしてエネルギーをなるべく使うことが、ダイエットのポイントであることは言うまでもありません。
食事をすると、血液の中の糖分が増えて血糖値が上がります。この糖分が細胞に運びこまれ、エネルギーをつくるのですが、この時に力を発揮するのが、「インスリン」というホルモンです。一方、消費しきれなかったエネルギーを、脂肪として細胞内にため込む作用にも関与しています。血糖値を上げすぎないように、食事の内容を考えることが、ダイエットに効果的というわけです。特にお正月は、お酒を呑む機会も多いので、食事とのバランスを考えましょう。
血糖値を下げる食材は、大豆製品やバナナなどですが、なるべく脂っこい食事を避けることが大事です。お酒のおつまみもフライドポテトだけでなく、枝豆やお豆腐なども食べると良いですね。飲むお酒も蒸留酒の方が醸造酒より一杯あたりの摂取カロリーが低いので、酒類を考えると日本酒より焼酎、無糖の炭酸で割るハイボールなどがおすすめといえます。
また、睡眠不足もダイエットにはマイナスです。睡眠時間が短いと、脂肪細胞をエネルギーに変換するのに役立つ「レプチン」というホルモンの分泌が少なくなってしまいます。
さらには、ストレスも大敵です。ストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌され、幸せホルモンと言われる「セロトニン」の分泌を妨げてしまいます。「セロトニン」には食欲を抑える効果があるので、「セロトニン」分泌を妨げると、食欲が旺盛となってしまいます。
コロナ禍で迎えるお正月ですが、いつもより食事に注意し、睡眠時間もしっかり確保して、ストレスのない時間を過ごすことで、健康で楽しいお正月を過ごせるのではないでしょうか。
参考文献:
・石川耕、横手幸太郎, 脂肪組織機能異常とインスリン抵抗性:日本内科学会雑誌第102巻第10号・平成25年10月10日
・Spiegel K. Leproult R, .L'Hermite-Baleriaux M,et al: Leptin levels are dependant on
sleep duration:Relationship with sympathovagal balance, carbohydrate regulation,cortisol, and thyrotropin. J Clin Endocrinol Metab. 89: 5762-5771. 2004
文=「眠りのお話」編集部
コロナ禍で、お正月もおうちで過ごす時間が多くなりそうですが、食事や睡眠に気を使うだけでなく、適度な運動ができる時間も確保しましょう!