肌寒かったり暑かったり、日々の洋服選びにも苦労しますね。1日の1/3を費やす睡眠時間、寝具も洋服と同じで、季節に合った寝具を使うことをおすすめします。
今回は夏に向けて、快適に眠るために寝具を変えるポイントについてお話します。
寒い冬用の寝具は、保温性を重視しますが、暖かくなるにつれて掛けふとんを減らし、夏になるとタオルケットや冷感素材の寝具を利用するという方が多いかと思います。
では、いつから夏用の寝具に変えるのでしょう。
化学品メーカーが働く人を対象にタオルケットに変える時期について調査した結果(*1)があります。その結果を見ると1位が5月で2位が6月でした。理由は「汗をかく時間が増えたら」次いで「ニオイや温度で夏を感じ始めたら」、更に「ふとんだと暑いと感じたら」と日中の気温の変化や、寝ている時の気温を目安にしているようです。
5月ではとちょっと早いと思う人もいるでしょう。しかし、実際には昨年5月における東京の最高気温は32.6℃でした。年間での最高気温はなんと36.2℃もあり、2100年には44℃になると環境省は予測しています。
温暖化の影響でしょうが、近い将来には4月の新年度とともに寝具も変えるという時代がくるのでしょう・・・。
良い睡眠を取るためのポイントとなるのが「寝床内気象」です。ふとんとの中の温度や湿度のことですが、温度が32℃程度で湿度は50%程度が良いとされています(*2)。ちょうどTシャツ1枚で快適にいられる環境ですね。この環境が保てる寝具を選べば良いということになります。暑い季節に必要なのは、通気性や吸湿性が高いということ、そしてさらりとしていて、ひんやりとした感触が気持ちの良い素材を選ぶと、より快適です。
「寝床内気象」:ふとんの中の温度が約32℃、湿度約50%が快適です。
さらりとした麻素材や、接触冷感素材のものを上手に取り入れましょう。
寝具を変えると気分も新たになります。
睡眠環境に変化をつけて、明るくポジティブな気持ちで、これからの暑い季節を過ごしていきましょう。
*1 マイ家事 働く男女にアンケート。タオルケットに替えるタイミングっていつ?
2018年6月29日 https://mykaji.kao.com/oteire/55646/
*2 睡眠改善学 ゆまに書房
文=「眠りのお話」編集部