今まで会社で仕事をしていた人にとって、在宅勤務は仕事とプライベートとの区別がつきにくく、ついつい夜更かししてしまったり、朝寝坊をしてしまったり・・・睡眠がしっかりとれず、体調を崩してしまう人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな方へおすすめの睡眠メソッドです。
良い睡眠を取るために、最も大切なのが生活のリズムをつくることです。
アメリカの有名な睡眠学者マッド・ウォーカー氏も睡眠にとって大切なことは「Regularity is King」とTEDトーク*1でも語っています。
具体的には、毎朝起きる時間を決め、その時間にはちゃんと起きることです。朝起きたらまずカーテンと窓を開け日の光を浴びます。そして朝食をとり、体内時計にスイッチを入れましょう。体内時計は、脳に親時計があり、身体のあちこちに子体内時計があります。なるべく同じタイミングでスイッチを入れることでリズムが整います。
ただ、人には朝型と夜型があり、これを決めているのは遺伝子*2なので、すべての人が早寝早起きが良い、というわけではありません。遺伝によるものなのです。
とはいえ、9時もしくは10時には仕事をはじめ、昼食の時間も決めましょう。また、終業や夕食の時刻も決めましょう。食事の時間を決めることが重要です。なぜなら、食事をすることで内臓に刺激が加わり、リズムをつくりやすくなります*3。
お風呂は、ふとんに入る1時間30分前には済ませておきましょう。人は夜になると体温が下がってきます。スムーズに体温を下げるには、夜にお風呂に入ることです。通常1℃程度体温は上がりますが、血管が拡張しているので、かえって熱が発散されてスムーズに下がります*4。1時間程度を目安にしてください。気持ち良いと感じる温度のバスタブに、身体をしずめることです。シャワーでは、体温はさほど上がりません。
入浴することで体温のメリハリがつきます
単調になりがちな生活の中で、いかに良い眠りをとるか、それは規則正しさ、すなわちリズムとメリハリです。
おうち時間が長くなっている今だからこそ、是非お試しください。
*1 TED2019 睡眠というスーパーパワー
https://www.ted.com/talks/matt_walker_sleep_is_your_superpower/transcript?language=ja
*2 Genome-wide association analyses of chronotype in 697,828 individuals provides insights into circadian rhythms nature communicationbr
https://doi.org/10.1038/s41467-018-08259-7
*3 食品による体内時計の調節 化学と生物 Vol。47 No.10.2009
*4 年代別入浴時体温変化の身体に及ぼす影響 日本ハイパーサーミア学会第33回大会2016年9月
https://www.bathclin.co.jp/news/2016/1125_2554/
文=「眠りのお話」編集部